こんにちは、ひよこ( @notetoself2017)です。
【大人の初体験】創業116年の老舗「桜なべ 中江」が吉原初心者向け散策イベントに参加してきました。
吉原って小説や映画の題材で取り上げられることもあり、最近では「鬼滅の刃~遊郭編~」で取り上げられ聖地巡礼に来る人も増えたそう。
なんとなく知った気になっている吉原遊郭。
どんな場所なのか、老舗「桜なべ 中江」のランチもいただけるということで申し込みしました。
【大人の初体験】創業116年の老舗「桜なべ 中江」が吉原初心者向け散策イベントの概要
主催は、株式会社中江
- 四代目と一緒に1時間ほどの吉原散策と「金村」の資料見学
- 創業116年の老舗「桜なべ 中江」通常3,980円のランチコースを食べながら、中江四代目の講義付き
- 「一葉記念館」の無料入場券付
参加費は、3500円。
このイベントは2022年2月5,6,12,13日に開催されました。
【大人の初体験】創業116年の老舗「桜なべ 中江」が吉原初心者向け散策イベントを開催
吉原初心者向け散策と金村見学
受付・会計を済ませて、桜なべ中江2階に案内されました。
今日の流れや注意事項などの説明があり、さっそく見学です。
吉原散策+金村資料見学
案内は中江4代目。
注意事項として、「よし原大門」の先は撮影しない。
お店の看板や働いている方など映りたくないという方もいらっしゃるので、とのことでした。
実際に散策中にこれから出勤かなと思われる方、お店の前で待っていると思われる方など何度も遭遇しました。
4代目の案内は面白くて分かりやすかったです^^
見返り柳
最初は土手通りにある見返り柳
見返り柳の先には吉原遊郭。
土手通りは浅草につながっています。
看板には見返り柳の由来が書かれています。
遊び帰りの客が後ろ髪をひかれる思いを抱きつつ、この柳のあたりで遊郭を振り返ったということから「見返り柳」の柳あり。
きぬぎぬのうしろ髪ひく柳かな
見返れば意見か柳顔をうち
など多くの川柳の題材となっている。
台東区教育委員会
決して、吉原に売られる女性が見返るのではないんです。
男性が一日を振り返って、吉原を名残惜しく振り返るのです。
よし原大門
実際はこの大門より手前にあったとのこと。
吉原が大通りから見えないようにと、見返り柳からよし原大門まではS字の道の作りになっているとのこと。
出入りできるのはよし原大門のみ。
吉原遊郭の周りが土手になっていて、足抜け(脱走)できないようになっていました。
吉原遊郭の茶屋だった「金村」を見学
よし原大門を歩き、まずは金村見学です。
「金村」は吉原遊郭の茶屋として栄え、政界・財界のお客様も愛用した伝統ある料亭でした。
日本最大の歓楽街として繁栄を極めた吉原の中で生まれ、吉原遊郭が廃止された後も、他の茶屋や料亭が次々と店を閉じる中、最後の料亭として吉原文化と江戸の粋を伝え続けてきました。
近年は休業状態となり、ついに平成21年にその歴史の幕を閉じるところでした。
売りに出したものの、当初は駐車場・コンビニにしたいオーナーばかり。そこに金村4代目が金村が売り出ているのを発見し、「吉原の文化と歴史の灯を消してしまうのは忍びない」という思いから「金村」を引き継ぐこととなりました。
現在では、「桜なべ中江別館 金村」として会員制・完全予約制で営業されています。
暖簾をくぐると小庭があり、玄関があります。
1階には、ほとんどがお客様からゆずり受けたという貴重な資料や本などが展示されています。
金村にゆかりのある著名な方たちからのサインが沢山。
NHKのなつぞらの出演メンバーのお食事会をされた会場にもなったことがあるとのこと。
吉原に関する貴重な書籍もそろっています。
お食事のときに読みたければ、持っていっても良いですよーとのことでしたので、「吉原遊女のすべて」をお借りしました。
広く浅く、吉原のことを知るにはちょうどいい本です。
明治・関東大震災・東京大空襲を経て、平成5年の移り変わり。赤色が遊郭なので、平成になると随分と減っているのが一目で分かります。
2階はお食事ができるお部屋。
2階の窓からは吉原の通りが見えるのですが、4代目曰く、
鬼滅の刃遊郭編の作中では金村も前の店あたりの道ではなく屋根を歩いて、最後はボコボコに破壊されていましたとのこと(笑)
鬼滅の刃巡礼のあとに打ち上げするにもぴったりな場所かもしれないですね!
食事ができる場所だけでなく、芸者・幇間・噺家を読んでも大丈夫なスペースも確保されています。
2012年1月の「ブラタモリ吉原編」の撮影も行われた場所でもあります。
金村は会員制完全予約制でお食事ができます。
また、リクエストに応じて芸者、幇間、噺家の手配もしてくれ、大人な時間を過ごすことできます。
細道を通りながら散策。
4代目から、地形のことやお店のことなど豆知識的な話を伺いながら、吉原神社へ向かいます。
散策中の気分はブラタモリです。
吉原神社
吉原の入口である大門の手前に「玄徳稲荷社」、遊郭内の四隅に「榎本稲荷社」「明石稲荷社」「開運稲荷社」「九郎助稲荷社」がお祀りされていました。
明治5年に五つの稲荷社が合祀され、総称して吉原神社と名付けられました。
吉原神社でお祀りしているのは、弁財天です。
吉原神社のご祭神は、稲荷神である倉稲魂命(うかのみたまのみこと)と弁天様である市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)で、開運、商売繁昌、技芸上達などのご神徳です。
お穴様は「心をこめてお詣りすると必ず福が得られると伝えられて大切にお譲りしております」とのこと。
私も心を込めてお参りさせてもらいました。
御朱印は書置きでしたので、いただくことができました。わーい。
散策も終わり、桜なべ中江に向かう
そして、吉原遊郭を後にします。
振り返れば、よし原大門。
クネクネと歩いて、見返り柳。
吉原には、私の知らなかった歴史と欲望が沢山ありました。
4代目の軽快なトークで1時間ほどたっぷりと吉原を楽しむことができましたヨ!
天気にも恵まれて、吉原遊郭のことを知るよい機会になりました!
吉原を題材にした落語や作品は沢山ありますよね。
JIN-仁-の著書村上さんもインタビューで「日本人の平均寿命が30代半ばだった幕末遊廓の遊女たちが性病や結核などの病気のためさらに短命だったということを知って悔しい思いをしたことが執筆のきっかけになった」とおっしゃっています。
1987年公開「吉原炎上」
吉原遊廓に生きた女たちの生き方を本格的に取り上げた初めての映画といわれています。
鬼滅の刃は全23巻ですが、遊郭編は8巻68話から11巻97話まで。
アニメも大人気でした。